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【かんさい発 ECO応援団】林業復活へ 吉野杉PR(産経新聞)

 ■「日本全国スギダラケ楽部関西支部」

 日本を代表する高級ブランド木材「吉野杉」。産地の一つである奈良県吉野町などを中心に関西一円で活動する有志団体「日本全国スギダラケ倶楽部関西支部」(スギやねん関西)は、さまざまな利用法の提案など、吉野杉の魅力の発信に取り組んでいる。林業の衰退などで全国的に山林の荒廃が指摘されるなか、吉野杉の産地も例外ではなく、その活動には、多くの人に山の現状を知ってもらい、林業を復活させたいとの願いもこもっている。(伊豆丸亮)

  スギダラケ関西支部は平成17年に設立。林業従事者をはじめ、大学教員や造園業者、学生、主婦ら約100人が参加している。

 「スギというテーマを軸に、山林の保護や林業の回復など、みんながそれぞれの立場で活動してます」

 こう説明してくれたのは、大阪府吹田市を中心に活動する水木千代美さん(41)。子供を対象にした自然教室などで、吉野杉の利用法紹介などを行っており、「丸太を切るだけで子供たちは大はしゃぎ。木の香りや温かみに夢中になっている。本物に触れれば、みんな分かるんですね」。

 メンバーには、国産材を使った家の建築を推進する大工や、家具などをスギで作る木工デザイナーらもおり、それぞれがスギの可能性のPRに努めている。

 昨年11月、同支部は吉野町で、林業体感ツアーと木について語り合うフォーラムを初開催した。参加者を驚かせたのは、荒廃が進む吉野杉の山林だった。

 吉野町など、奈良県中南部に広がる吉野杉の産地。手入れされないままの放置林があちこちでみられるようになったという。

 「昔は燃料や建築用の端材に活用していた枝や間伐材がそのまま捨てられている。林業従事者が少なくなったし、麓(ふもと)まで運んでも採算が取れないんですよ」と話すのは、同支部の石橋輝一支部長(31)。吉野町の製材会社の役員でもある。

 節のない美しい木目を作るため緊密に植えられる吉野杉。このため林道が造れず、運搬にはヘリコプターを使う。これが価格に反映され、安価な外国産材木との市場競争に敗れる大きな原因となった。地元ではコスト削減に向け、林道建設に取り組んでいるが、相続や投資目的の売買で土地が細分化され多くの地権者の了解が必要なため、遅々として進まないのが現状だ。

 石橋支部長は、「放置林では保水力が低下し、木が倒れやすくなり、災害につながる可能性もある」と、林業の回復が、環境保護や防災につながると強調する。昨年8月、兵庫県南西部などを襲った台風9号の豪雨では、放置林の倒木などが下流に押し流され被害が拡大したとの指摘もある。

 石橋支部長は現在、吉野杉を安価で提供する試みなどのPRを積極的に展開している。需要を上げ、林業を復活させたいとの思いからだ。「今、全国で同じことが起きている。スギダラケの活動を通して、多くの人に山の現状を知ってもらいたい」と話している。

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